2021年12月18日
マッサージを受けてもすぐにぶり返す肩こりに。
灸の効果について
こんにちは!
阿佐ヶ谷駅から徒歩二分、はり灸処まんねん堂です。
今回は、当院で最もニーズの高い
肩こりや首こり等の筋肉の凝りを和らげる竹筒押圧による肩こり緩和方法についてご紹介しますね。
慢性肩こりの対処方法
肩こりはには大きく分けて急性の肩こりと慢性の肩こりがありますが、それぞれ対処法が異なり、日の浅い寝違え首や五十肩のような急性の肩こりは、肩の内部で炎症が起こっている可能性が考えられるため、まずは、最初に患部を冷やすことが第一選択枝ですね。
片や、半年以上も肩こりに悩んでいる、いったような慢性の肩こりや首こりは患部を温めることが改善につながりますね。
患部を温めることにより血流が改善した結果、改善するケースが多いかと思います。
慢性的な首肩こりと温活は好相性
ストレッチやウォーキングなどの軽い運動で適度に筋肉を動かし血行を良くする等も温活の一環です。その他、冬季には暖房や衣類を適度に工夫して腰や首、足首を冷やさないことが大切です。バランスの良い食事や水分補給も温活の基本です。ネギ類やショウガなどの香辛料、ラム肉やシナモンは身体を芯から温める代表的な食材を活用しましょう。入浴は、40℃位の湯船に肩までしっかり浸かり15~20分ほど温めることが温活では推奨されています。
積極的な肩こり改善方法としてのお灸
積極的な温活としては温泉浴、岩盤浴、サウナ、赤外線照射など多々ありますが、あえてお灸を推奨する理由としては、凝り固まった筋肉へ直接働きかける作用とお灸の原料モグサの有効成分が相乗効果をもたらすと考えているからです。
【参考ブログ】
☞お灸の原料ヨモギについての覚え書き
お灸といえばせんねん灸タイプを思い浮かべる方も多いかと思います。
私がおススメするセルフケア方法では、せんねん灸タイプのお灸と竹筒を併用した「肩こり筋に効かせるお灸方法」について後ほどお伝えしたいと思います。
まずは東洋医学的な肩こりから確認していきましょう。
東洋医学から見た肩こり
東洋医学では肩こりは痺証(ひしょう)と捉えられ、「不通則痛(通ぜざれば則ち痛む)」・「不栄則痛(栄ぜざれば則ち痛む)」の原則に基づいて発症すると考えられています。
「不通則痛」の肩こり
何らかの原因で、経絡上の気血津液の流れが悪くなり停滞した結果、比較的つよい痛みを感じます。原因としては、風寒湿の外邪の侵入によって経絡の阻滞が起こる場合が多いです。冬に肩こりが悪化するのはこのためです。また、自律神経の不調やストレスによっても経絡の阻滞が起こりやすく肩こりを引き起こします。
「不栄則痛」の肩こり
栄養不足などが原因で気血津液が不足した場合でも痛みを生じます。痛みは比較的弱く倦怠感等を伴うことが多いです。脾虚、肝血虚、腎虚から起こることが多く瘀血や痰飲が要因になることもあります。
「通じないこと」も「栄養されないこと」も血流の滞りと不可分といえるでしょう。
肩こり改善のしくみ
肩こりが起こるしくみ
筋肉の緊張の持続などによる筋肉疲労や交感神経過緊張による自律神経のアンバランスにより、肩背部の筋肉の血行不良が起こります。血行不良は筋肉中にうっ血や水滞を引き起こし、うっ血した場所に筋肉の代謝産物が蓄積します。その結果、血管が圧迫を受けて痛みや筋緊張感といった肩こりの症状をもたらします。
肩こり改善のしくみ
血行不良から始まって筋肉うっ血、老廃物の蓄積、血管の圧迫と進むとさらに血行不良となり、肩こりの悪循環に陥ります。この悪循環を断ち切るためには滞った血液の流れを改善することが欠かせません。
※参考hp:アンメルツ「肩がこる理由・メカニズム」
肩こり筋と竹筒灸の好相性について
肩こりに関わる筋肉は深さにより表層の浅背筋と深層の深背筋に分けられます。いわゆるアウターマッスルとインナーマッスルです。
表層の浅背筋では僧帽筋やその下部にある肩甲挙筋が代表的な肩こり筋です。肩甲拳筋は腕を持ち上げる等の役割を担い、僧帽筋は頭を一定角度に保ったり、胴体を固定する筋肉です。深層の深背筋には棘上筋、棘下筋、肩甲下筋、小円筋が代表的で表層の肩こり筋と密接に連動する筋肉群です。
頑固な肩こりは、アウターマッスルの深いところからインナーマッスルに至るところでうっ血が起こり悪循環発生の場所となっている可能性が高いです。こういった場所はマッサージではなかなか届きにくく、一時的には解れてもしばらくすると元に戻ってしまうことがあります。
©「骨と筋肉と。MEDIADE」のカット引用。
お灸と竹筒を使用した深層筋のセルフケア
深部の筋肉まで温熱を届けるために提案したい方法が、お灸に周囲圧を加える方法です。具体的には、肩井というツボにせんねん灸をして温熱を感じる状態で、中空筒状の竹筒※を自分自身の手を使って押し込む方法です。
肩井ツボの表層の筋肉は僧帽筋ですが、お灸の温熱を感じるタイミングで竹筒をギュッと押し込むことにより、僧帽筋の深層やさらに下部にまで温熱が伝わって筋肉の深いところでの血液改善が期待できます。
セルフケアの手順
竹筒※を用意します。
↓
凝っている場所もしくは、肩井ツボ※にせんねん灸タイプのお灸をします。
↓
せんねん灸の周囲を取り囲むように竹筒をかぶせて押し込みます。
※道具は仮に竹筒としていますが、筒状のものである程度の硬さのあるものならば、例えば、ラップの芯などでもOKです。
※肩井ツボは、首の付け根と肩の先端の中間に位置し、肩の水平線上、僧帽筋下行部の真上にあるツボです。肩こりと同時に首コリも和らげます。
平戸式竹筒灸とは?
平戸式竹筒灸は、日立市でお灸院を営む平戸幹四郎先生が開発された画期的なお灸方法です。当院ではもっとも人気の高いお灸方法でご好評いただいております。
【よくあるご質問】
☞平戸式お灸とはどのようなものですか?
マッサージを受けて一週間も経たないうちにぶりかえす首こり・肩こりが多いと聞きますが、当院のお客様にヒアリングしたところでは、平戸式竹筒灸を使って首こりや肩こりの施術を受けた後は、コリがほぐれて楽になった状態が少なくとも2週間は継続していることが多いようです。
筋肉は表層から深層へ層を形成し、横にも拡がっています。
肩こりに最も関係が深い筋肉は「肩甲拳筋」と「僧帽筋」ですが、これらの筋肉は脊柱起立筋等の周辺の筋肉ともつながってもいます。首こり、肩こりが辛いときに、肩から背中にかけて広範囲に凝りを感じるのはこのためです。
肩こりの悪循環を断ち切るポイントはいかに深層を含めた筋血流を広範囲に改善するかにあるといえるでしょう。
平戸式竹筒灸を肩こり患部に施術しているところ
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