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2023年03月29日

【タイプ別】春先の便秘のツボについて

日々のツボ


春は便秘の季節です





便秘のお悩みで来院される方が多い春爛漫の今日この頃です。

春は就職や入学など環境の変化、季節の変わり目の天候変化により自律神経がグチャグチャに乱れやすく、なかんずく消化器系統末端の腸もその影響を受けて便秘になりやすくなります。

通常は一日一回お通じがあるのが理想ですが、食後に消化吸収されて糟粕(そうはく=うんち)となって体外に出るまでに2~3日かかるため、2~3日に一回のお通じでもOKとしましょう。

次のような場合はまず便秘です。
4~5日も排便がない、硬くて出にくい、出るまで時間が掛かる、残便感がありスッキリしない。

また、出るまで時間がかからなくても、不快な症状が伴う場合も便秘ととらえます。不快な症状とは、腹痛やガス腹、吐き気、食欲不振、頭痛、肩こり、肌荒れなどで便が体内にとどまるために起こっている症状です。





便秘の原因





東洋医学でいうところの便秘は、便が硬くなる場合と、腸の動きが鈍くなって起こる場合に2大別されます。

原因によってそれぞれさらに分類され、【便が硬くなる】便秘では①熱で水分が蒸発する場合②血の不足により潤いが失われる場合の2通りがあります。

【腸の動きがわるい】便秘では③腸を動かす力が不足している場合④腸の動きにムラがありスムーズに動かない場合⑤冷えて腸が動かない場合の3通りがあります。

東洋医学では便秘のことを秘結(ひけつ)と言い、秘結には熱秘、冷秘、気秘、虚秘の4種類があります。それに加えて血虚による便秘もあります。

以下東洋医学的な便秘のそれぞれについて簡単に説明します。





① 水分が蒸発して便が硬くなる「熱秘」







お酒の飲み過ぎや辛い物の食べ過ぎ、サウナーや全身お灸等温め過ぎにより体内に熱がこもることによって、水分が蒸発して乾燥して起こる便秘です。特徴は、カチコチの硬い便、口が臭くなる、口が渇く、尿が少量で黄色い、顔色が赤いなどの熱症状が見られます。

おススメのツボは、曲池、合谷、内庭です。


©医道の日本社





② 血の不足により潤いが失われる「血虚便秘」







スタンダードには虚弱体質の人や高齢者に多くみられます。あるいは、産後、大量出血後、大量発汗後などの人体イベントにより体液を消耗した後にその代償として大腸が乾燥することによっても起こります。特徴は兎糞状のコロコロとした便。他の特徴としては、皮膚の乾燥、食べているのに何故か痩せてくる、原因不明のめまいや動悸、途中で起きちゃう不眠や悪夢多夢などの血虚の症状がみられます。

おススメのツボは三陰交と血海です。


©医道の日本社





③ 腸を動かす力不足の「虚秘」







虚弱体質であったり過労や病後、高齢者にみられる便秘で、エネルギー不足で排便する力が出ないために起こります。特に出始めが出にくくいきんでもチョビッとしか出ないのが特徴です。排便で疲れ、普段でも疲れやすく、風邪をひきやすいのも特徴です。

おススメのツボは足三里と太白です。





④ 腸がスムーズに動かない「気秘」







ストレスや運動不足などにより気≒エネルギーが滞って出口を失ったために起こる便秘です。症状は、便秘と下痢を頻繁に繰り返したり、お腹が張ってガスが大量発生するのが特徴です。オナラも多いでしょう。春はこのタイプの便秘が多いです。

おススメのツボは太衝と支溝です。


©医道の日本社





⑤ 冷えて腸が動かない「冷秘」







身体が冷えたために腸の動きが鈍って起こる便秘です。お腹の冷えとともに痛みがあり、便の出始めが硬くて、出終わりは軟便や水様便になるのが特徴です。ちなみに尿の色は薄くて大量です。身体の冷えを人一倍感じやすく顔色が青白いのも特徴です。

おススメのツボは関元と太渓です。


©医道の日本社





①~⑤共通の排便を促すツボ





天枢(お腹のツボ)、上巨虚(足のツボ)、大腸兪(腰のツボ)で大きく排便を促します。手足やお腹のツボはせんねん灸タイプ、背中のツボは指圧やゴルフボール等を使うのもよいでしょう。





【JR阿佐ヶ谷駅から徒歩2分】はり灸処まんねん堂


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