2020年02月24日
女性のメンタル不調は栄養不足が原因だった!
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最近の栄養学では、血糖値の乱高下やビタミン・ミネラル不足がある種のメンタル不調を引き起こす原因であることが明らかになってきています。これは、栄養の取り方を改善したり不足している栄養素を補うことでメンタル不調が改善する可能性があるということです。まさに目から鱗です。女性がメンタル不調におちいる栄養面での主な原因は、マグネシウム欠乏、銅と亜鉛のアンバランス、血糖値の乱高下、神経伝達物質の過不足が挙げられます。
女性ホルモンとマグネシウムの密接な関係
月経中の女性は女性ホルモンが過剰になります。女性ホルモン過剰に反比例して、体内のマグネシウムが減るというデータがあります。妊娠後期、月経前後・月経中やピル服用等が女性ホルモン過剰を引き起こします。マグネシウム不足は、気分の浮き沈みや頭痛、やる気が起こらない、甘いものへの異常な欲求、低血糖、めまいなどのPMS症状として顕著にあらわれます。また、妊娠後期にこむら返りが起こりやすいのは、マグネシウム不足によるものと考えられています。
マグネシウムはサプリメントとして摂る以外に、豆腐を作る時のニガリや自然塩にも含まれています。マグネシウムは便が緩くなるため、下痢しやすい人はマグネシウムが主成分のエプソムソルト入浴剤で皮膚から吸収させる手もあります。
女性のメンタルと胴亜鉛のバランス
脳内で銅と亜鉛のバランスが崩れて銅が過剰になると、不安、不眠、妄想などの不定愁訴があらわれやすくなるようです。
女性ホルモンのエストロゲン過剰に比例して銅が過剰になります。
本来、銅と亜鉛バランスは1対1が望ましいのですが、妊娠や月経前後、月経中、ピル服用等によりエストロゲンが過剰になりやすい女性は、胴が過剰になりがちです。銅過剰は95%が女性といわれています。
胴は、脳内神経伝達物質であるドーパミンがノルアドレナリンに生成される過程で必要なミネラルで、胴過剰ではノルアドレナリンも生成過剰となり、ノルアドレナリンの過剰反応として不安や怒り焦燥感やイライラといった症状が現れます。ドーパミンやノルアドレナリンはCOMTという酵素で速やかに分解されるため女性のメンタルの安定のためにはCOMTの活性化が必要です。
COMTの活性に必要なもの
マグネシウム、s-アデニルメチオニン、ビタミンB6、抑肝散、リチウム
COMTの働きを阻害するもの
カフェイン、カテキン、チョコレート、ケルセチン
☝銅過剰タイプはこんな女性
・不安、不眠、妄想が多い
・産後うつ(亜鉛不足による相対的な銅過剰、出産後過剰な銅を排出できない)
・抗うつ薬(SSRI)が効かない、精神安定剤では鬱が治らない
・低用量ピル服用、ホルモン補充療法をしている
・健康診断で活性酸素が多いといわれた
・マグネシウム、亜鉛摂取で症状が軽減する
☝亜鉛不足の症状
・免疫力が弱い
・傷の治りが遅い
・妊娠継続がむずかしい
・暗順応が遅い(暗いところで眼が見えにくい)
血糖値の乱高下とは?
食事の不摂生により血糖値の乱高下があると、血糖値が最低になる時間帯に異常行動をとる場合が多くなるとのことです。朝起きられない、午前中に機嫌がわるい、空腹時に暴力的になるなどの問題行為も血糖値の不安定さに起因。糖は肝臓にグリコーゲンとして蓄えられて消費されるため、貯蔵量が少なくなる時間帯に軽食を摂ると血糖値の乱高下を防ぐことができます。気分の浮き沈みが激しく低血糖が疑わしい場合は、夕方に軽食を摂るとすると良いでしょう。おにぎり一個程度で効果があるらしいので食後眠たく夕方からイライラする人はお試しを。キャンディーやチョコは急激な高血糖を引き起こしかねないので実は要注意なんです。朝食をしっかりとることも血糖値の安定に必要なことですね。
神経伝達物質と性格
神経伝達物質には、興奮系のノルアドレナリン、ドパミン、アセチルコリン、グルタミン、抑制系のGABA、セロトニン等があります。シナプス間隙という神経細胞のつなぎ目にある隙間にどんな神経伝達物質があるかでその人の性格はだいたい決まるらしいです。ドパミンが多いと、創造性がありアイデアに溢れた芸術家肌、ドパミンが少ないと、創造性に乏しいが勉強ができる優等生タイプといった具合に。
神経伝達物質は多すぎても少なすぎても問題で、ドパミンが極端に多ければ統合失調症やADHDに、極端に少なければ、自閉症やうつになるためバランスを整える栄養素が必要です。神経伝達物質のバランスを整える栄養素は、神経伝達物質の材料となるタンパク質と神経伝達物質の合成に関わるビタミンB群とマグネシウム亜鉛などのミネラルです。特にビタミンB群不足にならない食事や生活習慣が大事です。砂糖、アルコール、ストレス、悪化した腸内環境がビタミンB群の消費を亢進させますのでほどほどに。
参考:
一般社団法人 分子整合栄養医学普及協会
「女性と子供のための分子栄養学講座」
「栄養素のチカラ」ウィリアム・ウォルシュ
「うつ・パニックは「鉄」不足が原因だった」藤川徳美
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