2021年02月06日
「つわり」の軽減に鍼灸をおすすめする理由
_ 日々のツボ 症状まとめ
妊娠時のつわりって、本当にお辛いですよね。
つわりは、悪心・嘔吐をはじめとして食欲不振、胸やけなど消化器系を中心とする症状。
50%から80%の妊婦が経験するといわれています。
初産に多いといわれる一方、症状の全くない人もいます。
軽症から重症まで個人差が大きいようです。
この個人差はどこからくるのでしょうか?
つわりは妊娠5~6週頃からはじまって12~16週までには自然に消失するのが一般的。
しかし、中には臨月まで続く人も。
原因は解明されていませんが、
妊娠期のホルモン変動が関係しているのではないかと言われています。
それは、妊娠初期に胎盤から分泌されるヒト絨毛性ゴナドトロピン(hCG)の血中濃度が、妊娠5週から16週の間に高くなることからも推察されます。
エンドカンナビノイド・システム(ECS)を発見したイスラエルの薬理学者ラファエル・ミシューラム博士は、妊娠出産とECSは深い関係があると言っています。(The Scientistより)
そもそも胎児は母体の遺伝子とは異なる異物、自然な免疫反応では母体は胎児を非自己とみなして排除するところが、ECSが働くおかげで排除されずに生まれてくることができるのかもしれないとのことです。
エンドカンナビノイド・システムは、人間や動物に元々備わった身体を健全に維持するシステムで神経系や内分泌系を調節しています。
一人として同じ人間がいないようにECSにも個体差があるといわれています。
1992年にミシューラム博士の研究チームによりシステムに特異的な神経伝達物質が発見されたことで、ECSが存在していることが証明されました。
つわりは、非自己である胎児を排除しようとする免疫反応と関係がある?
つわりの個人差はECSの個人差と関係がある?
ECSが活性化しやすい人はつわりが軽くて済む?
ECSが働きにくい人はつわりが重症化したり長引く傾向?
疑問だらけです。
医療大麻の普及活動に長年携わってきたアメリカの公認看護師アイリーン・コニェツニー氏によると、片頭痛や自己免疫疾患、線維筋痛症(慢性疲労症候群も?)や過敏性腸症候群などは、根本原因にエンドカンナビノイド・システム欠乏症がある可能性があると著書「CBDのすべて」で述べています。
コニェツニー氏は、エンドカンナビノイド・システム活性を高めるためには、オメガ3脂肪酸摂取など食事に気を付けるとともに、鍼灸など気を巡らせる養生法を取り入れ、ストレスマネジメントに気をつかうことが大事とも書いています。
東洋医学では、
妊娠が成立すると、胎児を養うために大量のエネルギー物質=気血が子宮に流れ込み、あふれた気血が胃に逆流して胃の不快感やつわりを起こすとされ、妊娠13週頃になると子宮内の気血が安定してきて、徐々につわりも落ち着くとされています。
この大量のエネルギー物質である「気」を体内に循環させるシステムがエンドカンナビノイド・システムではないかと思うのです。
つわりのツボ治療としては、
手首の内関穴が良く用いられます。その他、任脈上の胃の近くにある中かん、足の腎経の照海や復溜、太渓、胃経の足三里などがよく用いられます。督脈上の身柱、至陽、足の太陽膀胱系の膏肓も使われます。
つわりのセルフケアには内関ツボがおすすめです。
内関ツボはこちらから☞
つわりが軽減したお客様の声☞
※つわりが重篤化した妊娠悪阻(にんしんおそ)には注意が必要です。
一日に何度も嘔吐して食事も摂れないような重症のつわりは、病院では「妊娠悪阻(にんしんおそ)」と診断され、入院点滴となることが多いようです。
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