2022年02月11日
寝ても取れない慢性的な疲労がお灸で改善した一例
症例など
感想:
・疲れにくくなった。
・動けるようになった。
・元気になった。
症例:20代 女性 自営業
現病歴:感染後慢性疲労症候群
主訴:寝ても取れない疲労と激しい首肩こり
施術期間:X年7月17日初診 -X年10月23日
慢性疲労症候群(CFS)は、激しい倦怠感を伴って日常生活に障害をきたす全身性疾患ですが、この患者は大学在学時にCFSを発症、主治医にてビタミン剤や漢方の治療を受けていました。(処方されたビタミン剤はビタミンCやB、コエンザイムQ10、漢方薬は六君子湯など数種類が処方されたとのことです。)
CFSは原因不明の特発性CFSとウイルス感染症罹患後に発症する感染後CFSのに二大別され、この患者は後者の方で、おそらくEBウイルスに感染罹患した後から、生活が一変したとのことです。いずれにしても脳神経の炎症が原因ともいわれていますが、いまだに臨床検査や画像診断等では特徴的な所見が同定されないことから、原因は解明されていません。
この患者は軽症の方とのことですが、在学時より週に2,3日は起き上がれなくなる日があり、就職もままならないと判断し、ある程度自身でコントロール可能な自営の道にすすむしかなかったとのことです。
来院したのは創業から数年経ち軌道に乗りかけていた時で、疲労を回復しもう少し動けるようになりたい、との希望からでした。
CFSでは疲労倦怠感に伴って全身の疼痛、頭痛、筋肉や関節の激しい痛みなどが主な症状の筋痛性脳脊髄炎(ME)を伴うことも特徴です。そのため、現在は慢性疲労症候群(ME/CFS)と表記されることが多いです。この患者も、全身の背側の筋肉の疼痛と頭痛がかなりの頻度と強度で発生し、他の症状としては、CFS発症前からの慢性的な胃の不調、手足の冷え(ひどい寒がり)がありました。
お灸による施術
CFS好転の転機は、早い段階で特定のツボに著明な反応があることを確認し、このツボを中心に沢田流太極療法を組み立てたことです。ツボの著明な反応は治療終了時には解消していました。また、針刺激が苦手であったため、曲池、中かん、気海、足三里、太白、三陰交、太衝、湧泉等に知熱灸もしくは透熱灸を施し、背部の膏肓、膈兪、肝兪、脾兪(胃の六つ灸)腎兪等は平戸式竹筒灸を用い、天柱のみ刺鍼しました。
☝ツボに著明な反応を確認し
修復を行いました。
施術の頻度は月2回で開始しましたが、冒頭の感想をいただいた10月23日をもっていったん終了、その後も現在に至るまで月1回のペースで通っていただいています。自営の仕事が忙しくて来られない月もありますが、施術後は、首肩や腰の凝りがほぐれて数週間は調子が良いようです。疲労倦怠で寝込む日はほとんどなくなりました。
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