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2024年02月09日

症例)慢性化した首の痛みが古典的な鍼灸で改善した例

NEWS 症例など


202X年7月初診 70代 女性 無職
半年前に寝違えてからずっと首が痛い。特に右にふり返る動作で左側が激痛となり、車のバックミラーを見ることができない。車の運転に不安を感じながらも遠くの整体に通っている。

状況

・寝違い後に慢性化した首痛。左側の痛みがひどく右回旋、右屈ができない。
・右側の腰痛 L4,L5腰椎椎間板ヘルニア 
・足先の痺れ
・むずむず足
・こむらがえり
・腰周り(帯脈ゾーン)の異様な冷え
・夏季のみ左上半身に大量発汗
・寝汗
・頻尿
・体温35度台

既往歴
・第2子帝王切開
・40代過多白色帯下(帯下病か?)のため子宮摘出

東洋医学的診察
舌質 淡暗紅 瘀班あり
舌苔 白
脈状 細虚 尺中の虚(尺落ち)
腹診 腹部全体の冷え 中注、大巨、右天枢に押圧時圧痛

弁証 帯脈の異常 帯脈不固証 ベースに肝腎陰虚瘀血
治法 帯脈の疎通経絡 

施術と経過
回旋屈曲時に首の左側に痛みが出るため、八脈交会穴の外関と足臨泣(左側のみ)を使って響きが出るように刺鍼した上で首の運動をしてもらった。最初は激痛のため運動は難しいと感じたが、鍼響をキープした状態で繰り返し運動してもらったところ徐々に痛みが軽減してきた。寝違えの特効穴「落枕」は効果がなかったのは急性期を過ぎていたからか?遠方のため一か月毎の来院となる。一か月後、バックミラーを見るときの左側の首の痛みはだいぶ軽減したが、まだ残っている。前回同様、今回は両側に運動刺を行った。3診目でも左首痛はまだ残っている。両側に同様の施術を行った。4診目で大分良くなり、首の付け根にまだ痛みはあるものの車の運転には支障がなくなった。現在の主訴はむずむず足とのことなので八脈交会穴治療に加えてむずむず足の施術を行った。その後も現在まで施術を重ねているが回旋時に若干の痛みはあるものの首の運動には問題がなく事故の心配なく車の運転ができている。車庫入れもOKとのこと。

考察
①首の前後屈は問題が無く、回旋と側屈に問題がある。
②帯下病の既往あり。
③お腹の冷え(グルっと帯を巻いた部分が冷えている)
①~③により帯脈の異常と仮定して、中国古典鍼灸の治療方法である八脈交会穴を用いて施術を行った。整体でもよくならなかった首の痛みが軽減したところを見るとあながち推測が間違っていたとも思われない。低体温も改善傾向とのこと。むずむず足は2週間でぶり返すため時間がかかりそう。夏季の左上半身のみの大量発汗も注視していきたいと思う。





【JR阿佐ヶ谷駅から徒歩2分】はり灸処まんねん堂


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