2019年03月18日
過多月経に隠白(いんぱく)日々のツボ SP1
_ 足の太陰脾経

過多月経とはどんな状態?何が原因?
生理用ナプキンを替えても一時間ももたないほど経血量が多い状態が過多月経です。
原因として考えられるのは、子宮筋腫や子宮内膜症など子宮の異常、
女性ホルモンや甲状腺ホルモンなどホルモンのアンバランスが考えられます。
甲状腺機能の低下が過多月経の原因になることが最近は多いようです。
どうも甲状腺機能低下による過多月経は血液凝固系に異常がみられるようです。
血液凝固系って?
血液凝固系というのは、出血時に、複数の凝固因子が関わって止血が成立する人体に元々備わったシステムです。
凝固因子のいくつかが甲状腺ホルモンの影響下にあるといわれています。
甲状腺機能が低下するとそれら凝固因子の働き方が鈍くなるため出血が多く止まりにくくなるのではないかとの説です。
甲状腺機能低下の症状
寒がり、厚着をする、汗をかきにくい、便秘になりやすい、太りやすい、むくみやすい、眉毛の外側半分が抜ける、皮膚が乾燥する、脈が遅い、しゃがれ声になりやすい、など。
慢性化した過多月経は、鉄欠乏性貧血を引き起こします。
この場合には、適切な診療科を受診するとともに、タンパク質+鉄分+ビタミンCを積極的に摂るなど食事に注意する必要があるでしょう。
隠白の主治
過多月経 月経が長期に長引く時 不正子宮出血 腹部膨満感
隠白の場所
足の親指の爪の水平線(第一指爪根部)と内側縁に垂直に引いた線の交点。
隠白は崩漏(ほうろう)を治すツボ
昔の人は、経血量が多くて難儀した時に、
足の太陰脾経の井穴「隠白」に点灸を据えて出血を抑えたようです。
隠白は崩漏(ほうろう)を治すツボとして古書にも書かれているように
月経血をコントロールするツボとして重用されてきました。
「崩」とは、崩れるように激しく出血している様、
「漏」とは、たらたらと出血する様、とのこと。
隠白は、救急的に用いられる五行穴の井穴です。
まさに出血している状態でお灸を据えるのが最適なのではないかと思います。
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